健康ブログ

2015年3月28日 土曜日

歯の役割、噛むということ~その1~

歯の役割って何でしょう?

審美や自分の歯の維持に注目が集まりますが、歯の一番大切な役割は噛むことです。

噛むことは食事の楽しみにつながります。
また、噛むことは脳を刺激し活性化してくれるともいわれています。

大脳で記憶や空間学習能力にかかわる海馬という部分があります。
年齢とともに海馬は萎縮し、進行すると物忘れなどの現象がみられるようになってしまいます。
この老化現象である海馬の萎縮は鍛えることで再生し、その結果、脳の老化を防げることが元神奈川歯科大学教授 斎藤滋氏の研究で明らかになりました。

噛むことは脳への刺激になり、海馬の神経細胞をも活性化させます。
海馬の神経細胞が活性化されることは、物忘れなどの老化現象を防ぐことにつながります。

また、斎藤滋氏の調査によると、現代人の噛む回数は戦前と比較すると大幅に減っていることがわかりました。

戦前は1回の食事における咀嚼回数(噛む回数)1420回なのに対し、現代人の1回の食事における咀嚼回数は620回。
同調査では1回の食事の時間が短くなっていることも明らかになっています。

歯ごたえのあるものを敬遠し、ファストフードのような短時間で済ませられるような食事を好む現代人の傾向がはっきり現れていますね。
現代人の噛む回数の少ない食生活は、脳の老化を進めてしまっている可能性があります。
これをストップするには、よく噛むことが大切です。
理想は、一口当たり30回噛むこと。
1回の食事に換算すると1500回に当たります。

「よく噛む」の土台となる部分が、歯を含めた口の中の健康です。

虫歯があったり、欠損したりしている歯があれば本来の噛む力を発揮できません。
ブリッジや入れ歯があると本来の噛む力の6割程度になってしまうともいわれています。
噛む力は歯によるものだけではありません。物を噛むとき歯には相当な力がかかっています。

その歯を支えているのが歯茎。

歯を支える歯茎が、歯周病などによりダメージを受けていれば、それも噛む力の低下につながっています。
歯周病は進行するとあごの骨の変形を伴ったり、歯が抜け落ちてしまったりする要因となりますので注意が必要です。

また、噛むという動作に欠かせない顎の動きも重要です。
顎関節炎などのあごの病気にも合わせて注意が必要です。

噛む力はよく噛むことで鍛えることができます。
普段からあまり噛んでいない人は、意識してよく噛むとあごに疲労を感じることもあります。
そのような場合は無理をせず、徐々に噛む回数を増やしていってみてください。
噛む力を鍛えるには、柔らかい物ばかりでなく意識的に歯ごたえのあるものを食べるのもおすすめです。

投稿者 とみた歯科医院 | 記事URL

2015年3月12日 木曜日

歯科医院と連携して歯周病予防を

お口の中の病気の一つとして、歯周病というのを聞いたことがある方も多いことでしょう。
歯周病はお口の中だけにとどまらず全身疾患につながる恐ろしい病気なのですが、
自覚症状が乏しく軽く考えられているように感じます。


・歯を失う原因1位の歯周病

2005年 財団法人 8020推進財団の調査報告によると、歯を失う原因の第1位は虫歯ではなく歯周病(41.8%)です。
初期段階では自覚症状はほとんどなく、出血や膿、歯のぐらつきが出てきたときは、すでにかなり進行している可能性があります。
歯周病を放置し進行してしまうと、その影響は歯の周面組織や骨に及び、やがて歯は抜けてしまいます。


・身体をむしばむ歯周病菌

歯周病菌がなんらかの原因で血液に入ると、菌は血流に乗って全身に回ってしまいます。
健康な人であれば免疫機能が働き菌は排除されますが、抵抗力が弱まっていると体内にとどまってしまう可能性があります。
体内にとどまった歯周病菌は動脈硬化や脳卒中、糖尿病などのリスクを高めます。
また、敗血症の原因になるともいわれています。
嚥下機能が落ちている場合は誤嚥性肺炎の危険が高まります。
歯周病の母親は低体重児を生むリスクが高まります。
中高年の約9割が歯周病にかかっているともいわれており、
高齢出産が増えている近年は出産リスクも見過ごせないものといえるでしょう。


・歯周病の治療

治療の基本は、感染部位を取り除き悪化を防ぐことが中心です。
初期の場合に発見できればブラッシング指導を受けることで改善が期待できます。
進行している場合は、局所麻酔を使用した治療が必要になることも。


・歯周病予防には歯科医院のご利用を

歯周病の予防や発見には、ご家庭での歯磨きと歯科医院にかかることが必要です。
プラーク(歯垢)は虫歯菌や歯周病菌の温床ですので、速やかに取り除くことが歯周病予防につながります。
合わせて歯科医院での定期検査を受けることが早期発見につながります。
歯科医院では、歯垢をつきやすくしてしまう歯石の除去などもできますので相談してみてください。



歯周病で歯を失ったり全身疾患につながったりすることがないよう、
お口の中で気になることがあったらすぐに聞けるような、かかりつけの歯科医院を持つことをおすすめします。

投稿者 とみた歯科医院 | 記事URL